歴史散歩 知多木綿の里 岡田

今年の梅雨は関東の方では働きがよく、この地方ではあまり真面目に働いていないようだ。おかげできょうの生涯学習講座「歴史散歩」も雨の心配もなく知多木綿の発祥地、知多市岡田の街並散策をすることができた。


江戸初期の岡田村では農作業の合間に婦女子が木綿を織っていた。享保年間になると村の中島家と竹之内家が江戸の問屋株を取得して販路を全国に広げた。明治の末には動力織機を取り入れ大量生産に入った。大正時代から戦中を除いて昭和30年代までが最盛期で女工さんが3千人ほどいた時もあったと云う。




その後は周辺国に追い上げられ衰退を余儀なくされた。今でも多くの土蔵や石垣、レンガ壁、黒塀の屋敷など昔日の面影をしのばせる街並が見られた。


写真は立派な長屋門の木綿蔵屋敷天明年間に建てられたという。この地区に現存する土蔵は90だそうだ。1軒の家で4つの土蔵がある家もあると云う。




写真は明治元年に建てられた木綿蔵。平成7年から「手織りの里 木綿蔵ちた」として再利用している。手動の機織り機や木綿製品の展示をしている。



明治32年「岡田郵便受取所」として建てられ、昭和41年に閉鎖されたが、平成5年に「岡田簡易郵便局」として復活。最盛期3千人もいた女工さんたちの給料の送金、手紙のやりとりで故郷とつなぐ役割を果たしていた。


この郵便局の近くに「知多貯蓄銀行岡田支店」として明治34年から大正7年まで使っていた屋敷もある。


何と贅沢にも、8人のメンバー(二班に分かれたため)に3人のボランティアガイドさんで散策した知多市岡田町。知多木綿の産地、先週の瀬戸に引き続きまたひとつ知らぬまちかどを楽しんだ。