イノベーション100選


もう梅雨明けかと錯覚するほどの日だ。青空に夏の雲。ジリジリと焼けつくような日差し。日の出直後の早朝ウォーキング、路傍に咲く花も月見草などの真夏の草花が目につくようになった。この頃になると、荒れ地の土手や歩道の縁石の隙間などに、こんな所にこんな美しい花が・・・と一瞬足止めするような花が咲いている。(名前を知らないだけだが)名もなく、清く、美しく咲いている。



半世紀前入社した当時は腕カバーをした事務屋さんがタイガーの手回し計算機を使って計算仕事をしていた。その当時麻雀の点数を集計するとき、そろばん上手は、今風に云えば「エアそろばん」をはじいて暗算していた。もし電卓なかりせば・・・。手回し計算機も使えなければ、そろばんも足し算、引き算しかできないわが人生が左右されていたかもしれない。


あれから50年、いまでは100円ショップに電卓が並ぶ。そんな感慨を抱かせるほど世に大きな影響を与えた。そういえば、新幹線も開通して50年、こちらも社会を劇的に変えた。発明協会が選ぶ「戦後日本のイノベーション100選」の第1弾には「電卓」「新幹線」を含めた38件が登場している。先日各紙で報道されていた。



10位までに選ばれたのは、インスタントラーメンや、マンガ・アニメ。このほか上位には、温水洗浄トイレやハイブリッド車、回転ずし、スーパーカブウォークマン、コンビニなども入っている。


戦後のイノベーションと同時進行で生きてきた我々世代にとっては、リストを眺めれば先人の労苦が心にしみる。特に内橋克人著の「匠の時代」を興味を持って読んだだけに・・・・。(冒頭の電卓は文庫版第2巻、電卓戦争の軌跡、シャープとカシオに掲載されている)