電気自動車の光と影


気持ちの良い秋晴れになった。朝のウォーキング、もう長袖にしたいくらいだ。涼しくなったら、荒れ地の雑草の中で自生のアサガオが急に増えだした。一番繁茂しているのが、ブルーのアメリアサガオ。花径が3〜5cmほど。次に目立つのが薄紅色のホシアサガオ。花径が1.5〜2cmほど。花を上から見ると5角形だ。それに、マルバルコウだ。橙色の花で大きさは1.5cmほどだ。いずれも、ヒルガオ科で他の植物に巻き付いたり絡んだりして広がっている。



きのうのテレビのニュースで報じていた。米テスラ社の高級スポーツ電気自動車(EV)「モデルS」の日本での納車が始まった。日経電子版にそのスポーツEVの試乗記が載っていた。運転席にはコンソールの中央にタブレット端末大の液晶パネルがあって、ダッシュボード周辺のスイッチ類はほとんどない。停止状態から5.6秒で時速100kmに到達する。ガソリン車の高回転の時のような騒音や振動は一切ない。



フル充電した時の航続距離は最大500km以上。かかる電気代は1000円。気になる価格は823万円。補助金対象のため実際の負担は700万円台になるとか。一番の驚きはボンネットを開けて見た時の構造のシンプルさ。ガソリン車ならエンジンがあるはずの場所が空洞だ。そして、走りを支えているのは後輪のそばに配されたサッカーボールより一回り小さいモーターであり、エンジンも排気管もガソリンタンクもない。




このモデルSのモーターを構成する部品点数は約100個。1万〜3万点の部品からなるガソリンエンジンに比べ、はるかに単純な構造だ。トヨタ城下町の住人にとって、果たして町の行く末は大丈夫かと心配になる。三次、四次の下請けの町工場などEVのシェアが広がれば広がるだけ仕事がなくなってゆくのは間違いない。


ガソリンエンジンを作る工場も規模の縮小を余儀なくされる。組立ラインに係る要員も構造がシンプルになれば減員となる。雇用の問題にも波及してくる。経営のプロはそうした問題に手は打ってあると思うが、技術革新といっても光と影があって手放しに喜べないことを身近なところで感じさせられている。