いいトイレの日


朝のラジオの伝えるところによれば、けさの冷え込みは今シーズン一番とか。それでも、きのうのような強風はおさまり、日が高くなるにつれ日差しに温もりが感じられるようになった。


朝のウォーキング、久しぶりに丘陵地の稜線に沿ったコースを行く。「掃きだめに鶴」よろしく枯野の中に真夏の花高砂ユリがポツンと咲いている。風に吹かれてゆらゆらと腰を揺らしてなよなよしい感じのこのユリ、立冬から1週間も経ったというのにこの様。なんと、しぶとい奴だ。


東京から次兄夫婦が来て、多治見で夕飯を共にした。料理屋のトイレ、男女別を「との」「ひめ」で表示してあり、手水鉢はJR九州の豪華観光列車ななつ星の手水鉢に勝るとも劣らぬような代物だった。なかなかユニークなことをするわい。と感心しながら、そういえば11月10日は「いいトイレの日」だったことを思い出した。


トイレのルーツ”かわや”にしても現在の洗浄便座トイレにしても日本のトイレは世界に冠たるものだ。欧州でも中国でも我々庶民の利用するホテルにしろレストランにしろ洗浄便座トイレにお目にかかることはまずない。まさに、日本はいいトイレだ。



個人の家にしろ人々が集まる施設にしても、玄関が表の顔ならトイレは裏の顔といえよう。トイレを見れば、客商売をしている所ならもてなす側の心配りの隅々まで見えてしまう。会社なら経営者の姿勢や業績までもが見えてくる。個人宅なら料理もさることながら、女房の資質が一番問われる場所ではないだろうか。たかがトイレ、されどトイレ、侮ることなかれ、トイレは何でも知っている。