生涯学習講座 スウェーデンⅡ


「北欧のヴェネツィア」ともいわれ、水の上に昔ながらの中世の建物が浮いて建ち並んでいるような非常に美しい都市,ストックホルム


南北に細長いスウェーデンの国土、およそ1600kmある。北極圏に近い北部では夏には日が沈まない白夜になる。冬はその逆で、南の方に位置するストックホルムでさえ冬至直前には3時前に日が沈んでしまう。そんな暗くて長い冬があるからこそ、スウェーデンの人達は夏を存分に楽しむ。



その集大成ともいえるお祭りが「夏至祭」(ミッドソンマル)だ。国民にとってはクリスマスに次いで大事な行事だ。毎年6月20日から26日の土曜日に設定されている。ストックホルムのスカンセン野外博物館で行われる夏至祭パーティーが有名。中央に木のポールを立てその周りを人々が輪になって踊る。(日本の盆踊りのようなものではないだろうか)


家庭では夏至祭のディナーでお祝いをする。スウェーデンではクリスマス、夏至祭、イースターでのお祝い定番料理がある。茹でたジャガイモ、スモークサーモン、ニシンの酢漬けの3点セットのバリエーションらしい。


そういえば日本でも「夏至祭」がある。夏至の日の日の出の時刻に伊勢二見が浦の夫婦岩の前でみそぎをする行事だ。洋の東西を問わず「最も日のエネルギーがあふれる日」にその日を崇め奉ってお祝いするのは人類共通のことだ。そんな気がする。講師も云っていた。スウェーデンの「夏至祭」は宗教行事として始まったが、今では国民的お祭りになっている。日本のそれは純粋な宗教行事と云えるだろう。