幻のハロン湾1泊クルーズ


雨の週明けだ。明日が冬至、師走の雨にしては比較的暖かくて楽だ。それにしても、気忙しい。リタイヤーして10年この方年末の20日過ぎまで年賀状に手がつけてないのは初めてのことだ。ヒマがあり過ぎるからかな? 「怠惰は諸悪の母である」


昨年は欧州の鉄道旅行をしたから、今年は「海外のきれいで穏やかな海を客船で泊まってみたい」というのが一つの夢だった。しかし、新聞の広告に出ているような「豪華客船の旅」では少々気後れする。こんなクマさんの夢を叶えさせてくれるのが、今回のツアーに組み込まれている「ハロン湾1泊2日クルーズ」だった。



ところが、ショックなことに、例のベトナム航空機の欠航により旅程が1日短縮されたそのしわ寄せがこのクルーズに来たのだ。このクルーズがカットされたならツアーに来なくても良かったと云う心境だ。ホーチミン以外は3月に行ったばかりだったから余計そんな気になった。


このツアーは名古屋発の客と大阪発の5人の客がハノイの空港で合流することになっていた。名古屋便の欠航の関係で合流したのは大阪の客が1泊2日のクルージングを下船した港だった。港に停泊中の本来なら自分らも乗ったはずの船を見ることができた。思ったより小型のジャンク船(木造帆船)だ。(2枚目の写真)


大阪の客に感想を聞くと「楽しかった」。12〜14平米の部屋で大理石のバスルーム付。10数部屋あるそうだ。ディナーもまずまず。昼間は小舟に乗り換えて島に上陸したり、デッキで太極拳を習ったり。夜、デッキから満天の星空は曇っていて見えなかったとか。くやしぃ〜!。



ベトナム世界遺産ハロン湾は首都ハノイから東におよそ250kmで4時間かかる。高速道がハノイ近辺だけで一般道がほとんどだ。静かな海面から2000もの奇岩がそそりたつ風光明媚な景観は幻想的で、「海の桂林」と形容される。(一番上の写真)1泊2日のクルーズの代わりに海鮮ランチつきで鍾乳洞のある島に上陸する3時間クルーズをした。


人間の記憶というもの、加齢とともに遠近感が鈍くなるのだろうか?半年前に行ったハロン湾の記憶も5年前に行った桂林のそれも記憶の距離は同じように感じられる。5年前に行った桂林(右の写真)とこのハロン湾。両者比較すると、桂林の方がダイナミックでより水墨画の世界と云った感じだ。ハロン湾の良さは、船上で味わえる海鮮料理だ。


カミさんはじめ同行メンバーには云えなかったが、3時間クルーズはどうでもよかった。ハロン湾で釣り損なった魚が余りにも大きかった。