ジャングルクルーズ


白い息をはきながらのおしゃべりはけさのウォーキング。この冬一番の冷え込みで、御在所岳にも雪が積もったとか。そんな中、丘陵地の畑の土手に真夏に群生して目を楽しませてくれた高砂ユリが1本だけポツンと咲いているのではないか。冬至を目前にして高砂ユリとは何と不釣り合いな光景のことだろう。



全長4000km、はるかチベットを源流に持つメコン川が長い旅路の末にたどり着くのがベトナム南部。この地域を流れる頃には、川幅はなんと3kmにも及ぶ。そんな大河の魅力を楽しめるのがメコン川クルーズだ。その出発点となるのが河岸の街ミトー。


ホーチミンの朝の通勤ラッシュを尻目に高速道路を走ること1時間半でミトーに着く。お世辞にも美しい河だとは云えない。赤茶けた泥水がとうとうと流れている。まずは、10数人乗りのクルーズ船で20分ほど上流に遡り、中洲のタイソン島に上陸する。体の線にぴったりのアオザイを着て、たどたどしい日本語で若いおネエさんガイドが説明する。
             


メコン川は中国チベット地区を源流にラオスミャンマー、タイ、カンボジアを流れ、最後にベトナム南部へ到達する、全長4000kmもの大河で、世界的に見ても12番目の長さ。 最下流域であるベトナムでは、長い年月をかけて築かれた肥沃な湿地帯、メコン・デルタが形成され大河がもたらした豊穣な恵みを、人々は遥か昔からいただいてきた。


島では南国の果樹の間を散策し、ココナッツ、パパイヤ、パイナップル、マンゴーなどが味わえる。ココナッツヤシの実からキャラメルをつくる過程を見学、試食もさせてくれる。キャラメルはココナッツのコクと甘みが口に広がって美味しく安いのでグラウンドゴルフ仲間のみやげにと大量に買って来た。不衛生な所での製品だから心配だったので、皆に渡す前に家で試食。カミさんも自分も下痢。安物買い(48個入って2ドル)の銭失いとはこのことだ。処分に困っている。



島の中での「ジャングルクルーズ」がハイライトだ。(一番上の写真) ヤシやマングローブの林を3〜4人乗りの小さな手漕ぎボートでくぐっていくジャングルクルーズは、おおいかぶさってくるヤシの葉の中をくぐっていく、まさに「ジャン グルクルーズ」だ。しかも観光客を載せた小舟は次々とやって来るので、ぶつからないようによけながら進んでいくのも、かなり楽しい体験だ。




メコン川クルーズではずせないのが、「エレファントフィッシュ」だ。(右の写真) 「象の耳」という名のこの魚、見た目はなんとなく鯉に近い感じだが、味はコクのある白身魚、といったところ。このエレファントフィッシュを丸ごと揚げて、身をほぐしライスペーパーに載せ、フルーツやキュウリ、サラダ菜などをはさんで食べる。


日本にいたら、寒い寒いといっている時に暑い南国のジャングルで楽しい体験ができた。