黄落(こうらく)・黄葉(こうよう)


名古屋で初霜、初氷のけさ、暦の上では二十四節気の「大雪」。平野でも雪が降る時節ということから全国的に冬へのシーズンインのシグナルだろう。暦と自然の呼吸がぴったりといった感じのきょうの「大雪」だ。


きのうもカキコしたことだが、季節も深まり木々の葉の色が変化する条件が整って紅葉・黄葉の遅いグループがその色の変化の盛りを迎えている一方で早いグループは落葉をはじめている。トップグループのナンキンハゼや桜公園周囲の遊歩道のイチョウなどは、もう丸坊主だ。名古屋駅セントラルタワーから見る桜通りの銀杏並木は、ビル熱で温められるせいか、今が見頃だ。



紅葉・黄葉の好みは人それぞれだろう。クマさんはどちらかといえば、黄葉の方が好きだ。紅葉は華々しい趣、黄葉はしっとりと落ち着いた感じだ。特に「黄落(こうらく)」。この趣のある言葉自体も、黄落の現象も大変風情があっていいものだ。


何年か前、「季節の花めぐり」で先生から聞いた。イチョウプラタナスケヤキクヌギなどの葉が散る様子を「黄落(こうらく)」という。黄色く色づいた葉がとめどなく散るさまが美しく、印象的だから「黄落(こうらく)」などと大変風情のある表現が秋の季語に用いられている。と。



そう云われてみれば、今までにさまざまな「黄落」の場面に出会ってきた。境内の大きな一本の木であったり、並木道であったり、あるいは山中や渓谷であったり。「黄落」などというこの風情をなんとかレンズの中に取り込みたいという思いは人一倍あっても、マシーンと腕とセンスが追いつかない。


「黄落」の様子をとらえた写真はとても手に負えないので、せめて黄葉の写真を集めてみた。といっても、2012年以降のものしかない。それ以前のものは外付けハードディスクに入れておいて、何かの拍子に全部消えてしまった。




この写真、イチョウの木のオスとメスの見分け方を説明するのに格好の写真だ。写真手前の木のように大枝が鋭角に上に伸び、葉が密集した短い枝をつけた長枝が 大枝から上方向にのびているのがオス。これに対し写真奥の木のようにメスの枝は全体的に横に枝を伸ばしている。








葉による見分け方は写真の通りだ。「季節の花めぐり」で聞いた話が役にたった。