掌返しの報道 W杯サッカー


よく降り続く雨だ。あす7日は七夕と同時に、二十四節気の「小暑」。暑さが本格的になってゆく頃だ。梅雨の終わる頃で、集中豪雨が多く発生する時季でもある。ここ2.3日は北海道だの、高山だの、京都だなどと全国広範囲にわたっている。雨降り続きで、ウォーキングも連休。花の写真もネタ切れだ。家でゴロゴロしている絵の中からタイムリーなものを集めてみた。


W杯サッカーの日本チームがきのう帰国した。あの歓迎ぶり、記者会見、どこかの大学関係者のそれと比べたら、本田選手のツイッターの語録から引用すれば何と「きよきよしい」ことか。(「清々しい(すがすがしい)」)。    



プロ野球ほど関心のないサッカー、メディアの過熱気味報道にクマさん踊らされて俄かサッカーファンになったのだろう。大会前のハリルホジッチ監督の電撃解任、海外強化試合の連敗、若手がいない「おっさん」代表メンバー達。メディアは総叩きの感があった。それだけに、あまり関心がなかった。それが、フタを開けたら「やるじゃん」。掌を返したようにメディア報道は過熱。クマさんも乗せられた。夜中起きのテレビ観戦だった。


これは、誰が良い、悪いの問題でない。在京キィテレビ局は高額を払って放映権を買ったのだから、視聴率を上げんがためには躍起となるだろう。それに踊らされたクマさんもそれを楽しんだから文句は言うまい。強いて言えば、メディアの節操の問題だろう。日本サッカー協会の監督や代表の人選に、大衆の不満がくすぶると、それにすぐ迎合するような節操のなさではないか。



これが、政治的問題だと顕著だ。文科省の違法な天下りあっせん問題では、「元締」を務めていた前川前事務次官を叩いていたが、彼が政権批判を始めると一転掌を返したように、前川氏を正義のヒーローだと持ち上げた。現在、大学に便宜を図る見返りに、息子を入学させてもらった文科省の局長だって今でこそ、悪人扱いだがメディアの扱い方次第でいつヒーローになるかもしれない。


とかく我々は活字になったり電波によって流されると、「鰯(いわし)の頭も信心から 」で信じ込んでしまう。「社会の公器」とエラそうなことをいうメディアだって、従業員の過重労働で労基署から是正勧告が出されている。在京キーテレビ局全部そうだ。「公器」といえども営利企業。儲けなイカン。企業の信条を曲げてはイカン。そんな中でメディアから報道が流れてくることを念頭において接しなければ・・・。W杯サッカーの報道からこんなことを感じた。