ほろりとさせられる話

mikawakinta632007-09-03

サンデー毎日にしてはスケジュールの詰まった一日。 早朝散歩して午前中はグラウンドゴルフ
午後は悠学カレッジ、夕方から名古屋で毎月定例の飲み会。 日記のカキコが遅くなってしまった。
写真は家庭菜園のキュウリの葉につく虫。体長1cm前後。


きのう配信されたメルマガに群馬県のある中学校の先生からの投書があった。余りにも出来すぎた話と言う感じがしないでもないが、ほろりとさせられる話だった。長い文章だったが要約すると以下のお話。(要約しても長くなったが)



その先生の受け持ちクラスのO君は幼い頃から料理作りが趣味で、料理人になることを夢見ていた。
秋になり、いよいよ進路を決定する頃のこと。O君は「先生、私は実際に料理しながら、技術を身につけ、給料を貯めたいと思います。そして、自分で貯めたお金で調理の専門学校に通い、資格を取ろうと考えています。ですから、中学校を卒業したら、料理屋さんで働きたいです」と先生に話をした。



家庭のことも考えた上での決断で、お母さんも賛成してお店を紹介して欲しいと相談があった。
就職担当の先生が東奔西走したが中学卒業者と言うことで、なかなか就職先が見つからなかった。ようやく中学卒業者を採用してくれる寿司屋さんが見つかった。内定が決まってからというものは、O君は毎朝7時半には登校してクラスの窓拭きをして、給食の片付けの時には率先して食器の整頓を手伝った。





卒業して2ヶ月後、O君のことが心配になり、親しい先生方との食事会を兼ね職場を訪ねた。
しかし、不安をよそに、O君は寿司屋さんにぴったりの上っ張りとズボン姿で「いらっしゃませ〜」その声に日々の頑張りが感じられ胸が熱くなった。



 仕事中で個人的な話をするわけにも行かなかったが、料理を運ぶ折々に「後ろから失礼します〜」などと短い言葉の中にも自信がみなぎっていた。
そんな時、突然O君が「先生、これをK先生に届けて欲しいのです。どうしてもK先生に食べてもらいたいと思い・・・」と話しかけてきた。 K先生というのはクラスの副担任である。



「この中には『巻きもの』が3種類入っています。『納豆巻き』と『かんぴょう巻き』と『弥助巻き』です。
『納豆巻き』はK先生は今年、初めて担任をされていると聞いたので、『粘り強く仕事ができるように』です。
『かんぴょう巻き』は『生徒のことを気を長くして見守れるように』です。                     そして『弥助巻き』は中に色々な具が入っているのですけれど、生徒も同じで個性がいろいろとあると思います。
それを上手にまとめられるように」ということで入れました。
3種類の巻きものはみんなそういう意味があるということを必ずK先生に伝えてください」



O君のこの言葉に感動して涙が出てくるほどだった。中学校を卒業して2ヶ月にして、こんなに成長した姿に出会えるとは・・・。
K先生のもとに届け物が届き『巻きもの』の説明を聞きながら、K先生の気持ちが変化する様子をしっかりと感じた。
瞳の奧にキラッと輝くものがあった。



15歳のO君にこんな風に力強く励ましてもらえるK先生・・・きっとO君の気持ち通りに「粘り強く」「気を長くして」「個性ある生徒をまとめ、上手に伸ばす」先生になってくれるだろう。



教職についてから、たくさんの人との出会いがあった。出会う人たちから数え切れないほどのダイヤモンドをいただいている。ダイヤモンドの形や大きさは色々だが、どのダイヤモンドも他では得ることの出来ない、オンリーワンのダイヤモンドだ。今年、めぐり会った2年2組の34人もきっとO君のように、一歩一歩成長し、大きく育っていくことだろう。
みんなの成長のために、「小さくて硬い踏み台」になれればいいなと考えるこの頃。