いい人にはなかなか恩返しができない

mikawakinta632007-11-18

きのうまでの小春日和とは打って変わって、晩秋から初冬を感じさせる一日。こんな日曜はスポーツのテレビ観戦に忙しい。 マラソン見て、ガチャガチャとチャンネルを切り替えながら男女のゴルフ、そして相撲。
ラソン野口みずき、小さな体であの根性、負けじ魂、北京行き当確だろう。


今週配信されたメルマガ、好評だったと言うことで引き続き欽ちゃんこと萩本欽一編著「欽言力」からのエピソードを掲載していた。題して「いい人って、なかなか恩返しができない」


欽ちゃんが高校時代に、アルバイトで甘納豆を自転車で配達していたときのこと。後ろに乗せていた荷物で自動車をひっかいてしまった。自分では気づかなかったけど、クラクションが鳴って止まったらおじさんが降りてきた。        


首っ玉をつかまれて、「なんてことするんだ!」「名前は?」「言えません」「じゃあ会社の名前を言え」
「僕、母親を助けたくて働いているので、これを弁償することになるので言えません。会社も270円で雇っているアルバイトなので大変だと思います。僕をおじさんの会社へ連れて行って働かせたらいいんじゃないの。1年でも2年でも働いて返します」と言ったら、「君の言ってることは正しい。俺もアルバイトから始めて車に乗れるようになったけど忘れていたよ。君、学校を卒業したあと、よかったらうちの会社に来てくれ」


欽ちゃんは名刺をもらったけど、失くしてしまったそうです。
その後、人気者になって、テレビで何回も話をしたけど、このおじさんは名乗り出てくれなかった。
欽ちゃんが、「テレビをやめる」と宣言したとき、始めて手紙をくれた。


そこには、「あなたが探してくれたことは、人づてには聞いていた。でも、名乗ることではないと連絡しなかったけど、今回は、「ごくろうさま」と伝えたくて」と書かれてあった。


恩返しがしたくて、欽ちゃんは自分が出演する劇場に招待した。すると、ご祝儀をもってきてくれた。また恩ができちゃった。ゴールデンゴールズを作ったとき、洋服を作る会社を経営しておられるので、Tシャツを作る権利を全部あげたいと言ったけど断られてしまった。


欽ちゃんは、「いい人って、なかなか恩返しができないですね」と結んでいます。


動機に不純さがない善行には、相手が見返り、恩返しを期待してないだけに、恩返しをしようにもタイミングを失したり断られたりでなかなか出来ないと欽ちゃんは云っている。
逆に、数年間に200回以上もの接待ゴルフはどう考えても不純な動機で、それに応えて恩返しをしていたとしか考えられない。 相田みつをのことばを思い出した。
  そんかとくか  にんげんのものさし  うそかまことか  ほとけさまのものさし

そんとくを超えた仏のものさしを持つことは、言うは易し行うのは難し。