瀬戸内寂聴

mikawakinta632008-03-31

3月も今日で終わり。もう、1年の四分の一が終わってしまった。トシをとるとホントに月日の経つのが早い。
花冷えのする一日だった。こたつの上にカミさんが図書館で借りてきた本、瀬戸内寂聴著「老いを照らす」がおいてあったので拾い読み。


この人、文化勲章までもらった人とはいえ、昔は不倫をして単なるポルノ小説の書き手ではないかという先入観がどうも拭い切れない。なのでじっくり読む気にはなれないのが半分、不倫を懺悔して尼僧になったおばあさんがどんなことを書いているか興味が半分で拾い読みになった。


<トシをとるとホントに月日の経つのが早い>などということは、寂聴さんに言わせると「自分の歳を意識した瞬間に、その人は老人になるし、老いも早まる」らしい。「誰にも逃れることができない老いと死。せめてできるかぎり、美しく老い、美しく死のうではありませんか」と呼びかけている。


宗教観をベースに85年の人生経験、とりわけ数々の修羅場を経験してきた人生観、情熱、で説得力がある。
「金を取る宗教は偽物」という考えなど共感できることが多い。
先入観だけで人を判断してはいけないということを、今更ながら痛感。

(今日の一枚 名前不明の花。 ケース売りで買ってくるとこういうことがしばしばあるそうだ。)