ソウルの地下鉄車内で

先週から金曜は悠学カレッジ「映画で見る韓国」の講座。講師はソウル出身女性、桜花学園大准教授ト・ウンジンさん。
各週１本づつ韓国映画を取り上げ歴史、伝統文化、風習、生活などの角度から韓国人の喜怒哀楽について考える講座。
先生、受講者すべて女性の中で唯一の男。居心地がいいような、悪いような・・・・。

目下の者が目上の人を敬うことが一番重要視されていることのように韓国の生活規範が儒教思想に基づくものの考え方から成り立っていることに関して質問したら、先生が先日ソウルに里帰りした時地下鉄中で遭遇したエピソードを話された。
印象深い話だ。

座席定員いっぱい程度の込み具合の地下鉄車内。優先席に男の高校生が座っていた。ある駅から乗った老人が優先席の高校生の前に立ったが、彼は一向に席を譲る気配がない。高校生と老人は口論となった。車内にいた他の老人達も口論をしている老人に加担に入った。次の駅で高校生は下りたが、一人の老人も下りてホームに高校生を座らせ、説教を始めた。

先生も偶然その駅で下りたので、一部始終を観察できたそうだ。年寄りが子供を地面に座らせ、説教する光景は昔はよく見かけたが最近はめったにお目にかからない。オールド韓国とニュー韓国のぶつかり合いを垣間見た地下鉄の車内だったと感想を述べておられた。