鎌田實 講演会

mikawakinta632009-02-01

午後サンアート、ほぼ満席の聴衆。諏訪中央病院名誉院長、作家でもある 鎌田實先生の講演。氏は33年間、医師として地域医療に携わり、住民とともにつくる医療を提案・実践してきた。一方、チェルノブイリイラクへの医療支援にも取り組んでいる。著書「がんばらない」「あきらめない」「それでもやっぱりがんばらない」などがベストセラー。


「温かみのある・・・」をキイワードに政治、経済、医療、地域、家族など多岐にわたって自らの体験をベースにした心に響く講演だった。印象に残った一言。「温かみのある心はブーメラン」。温かい心で接すればやがては自分の所へ戻ってくる。”情けは人の為ならず”このことわざと相通じるところがある。とハタと気づく。


去年、黒笹の愛知国際病院で院長川原先生の講演を聴いた。また、聖路加国際病院の日野原先生の「生きかた上手」という本を拾い読みした。そして、きょうの鎌田先生。三人の先生に共通するのは「ターミナルケアー」(終末期医療)に力をいれておられるということ。川原、鎌田両先生は貧しい地域への医療支援も。                     


人の終末期といった影の部分や繁栄から取り残された地域で生きる人々を目の当たりにしてこられた先生方だからこそ、きょうの鎌田先生の話にも日野原先生の「生きかた上手」にも説得力がある。 こういう先生方にこそ「医は算術」でなく「医は仁術」という言葉がふさわしい。