ろうそく

mikawakinta632009-05-06

きょうも終日雨かと思っていたら午後からは薄日が漏れてきた。きのうから訪れていた稲沢の孫一家も早朝に帰り、カミさんは連休中にもかかわらず習い事は休みがないらしくお出かけ。まるで潮が引いたように静まり返った家の中。


中日新聞きょうの朝刊の「特報」面に、使用が少しだけで廃棄されるろうそくに胸を痛め、ろうそくリサイクルのNPO法人を立ち上げた青森県の寺の住職のことが取り上げられていた。 ろうそくといえば、先週訪れた飛騨古川のろうそく店の店主の話と重なるところがあり、興味深く読んだ。


青森県の住職がリサイクルしているのは我々が普段使っている西洋ろうそく。石油パラフィンが原料。有限の資源である石油製品を少し使っただけで廃棄してしまうのはもったいないから回収、再生して有効活用しようとする趣旨。


                   

飛騨古川の三嶋ろうそく店、240年以上続く和ろうそくの老舗。店主は七代目。NHK朝の連ドラ「さくら」の舞台となった。他に客がいなかったため店主は和ろうそくの話を30分以上も熱っぽく語ってくれた。毎朝4時から夕方6時まで1日に150本のろうそくを仕上げるそうだ。


店主曰く。基本的には仏事に使うろうそくはハゼの木から取れる木蝋を使う和ろうそくが正しい。西洋ろうそくは今でこそ石油パラフィンを使っているが、かつては鯨や魚の油が原料だった。仏事に精進料理を食べるようにろうそくにも命あったものを原料にしないのが正しい。 和ろうそくは白と赤があり、赤は元旦や彼岸のようにめでたいときに使う。若い人たちが赤いろうそくを立てて先祖を敬う習慣が根付くことを願ってやまない。


青森の坊さんがリサイクル運動から平和運動まで幅広く「行動する僧侶」であるなら古川の店主は町の「伝統の伝道者」。
どちらも我々が日常生活から見落としがちの”ろうそく”がキイワードになっている。


<きょうの一枚>  水田のカモ    三好丘の水田     5月6日

雨上がりの午後、雨続きで運動不足になってもと足元の悪い中をウォーキングに。ふだんは掘り起こした田んぼの中にけたたましい鳴き声のケリがいるが、きょうは田植えを控えて水を張った田んぼに変わり珍しくカモがやってきていた。