拾われた子カラス 

梅雨も中休みの一日。午後からの野良仕事は暑くてやっちゃいられない。きのうからウチの周囲でいやにカラスの鳴き声がする。隣の家のウッドデッキにカラスが飛んできて、バタバタしながら鳴いている。けさ、隣の奥さんにコトの顛末を聞いた。


彼女が犬の散歩をしていると、巣から落下したと思われる子カラスがヨチヨチ歩いていて車に引かれそうな状態。幸い、ケガはないようだが、可哀想だから家に連れ帰り、飛べるようになるまで飼育して放してやる積もりとのコト。大きな鳥かごに入れてウッドデッキに出しておいたら、親と思われるカラスが連れ戻しに来ているのではないかとのこと。でも、まだ飛べない。

                  


去年、家庭菜園の作物がカラスの大群の襲撃を受けて散々な目に遭った。また、各地のゴミの集積所がカラスの被害を受けているなどカラスにはマイナスイメージしかない。しかし、この子カラスの愛くるしい目、必死に親を呼んでいるような鳴き声を聞くとあの憎いカラスとは別物のように思えてならない。


10数年前、中国・南京へ行った時現地のガイドさんが云っていた。「南京大虐殺の事件があったが、あれは当時の日本の軍隊がやったことで私はあなた達を決して憎んでいません。」この子カラスに接して南京のガイドさんの言葉を思い出した。