一方通行のもどかしさ

旅行中、「耳太郎」と称するイヤホンを全員がつけて添乗員さんからの指示や案内を聞いていた。客からは話が出来ない添乗員さんからの一方通行のイヤホンだ。ライン川クルーズ中にこんな出来事があった。                   

ローレライの岩の対岸にあるザンクトゴアールという町で途中下船して昼食の予定だった。下船して点呼をとったらウチのカミさんが見当たらない。添乗員さんが「耳太郎」で呼べど叫べど気配がない。待つこと15〜20分。他の客に悪いから添乗員さんは客と一緒に昼食場所に行ってくれ、自分は後でタクシーで行くからとダンナ様。それは出来ないと添乗員さん。すったもんだとやっている時にカミさんが小さな船から下りてきた。

 
          ローレライ          ブドウ畑と古城


皆と一緒に下船する時確かに自分の後ろにカミさんはいた。100%一緒に下船したと思い込んでいた。ところが、船内に帽子を忘れてきて取りに行っている間に桟橋がはずされ、いくら頼んでも元に戻してくれなかったようだ。たまたま、同乗していた他の団体の日本人ガイドさんが次の寄港地で渡し舟を手配してくれたようだった。渡し舟に乗っている間中、添乗員さんの叫び声が「耳太郎」から入ってくるがなんとも出来ず、こんなもどかしいことはなかったと他の客に平謝りのカミさんとそのダンナ様。

 
   バッハラッハの町&桟橋            昔、通行税を取った関所
     
 
一方通行のもどかしさといえば、先日の沖縄訪問の鳩山さん。国家のリーダーたる者、己の信念を貫こうとするならば、国民を相手に自分の土俵で相撲をとらなければリーダーの資格がない。ところが、訪問して県民からほとんど一方通行の応戦で防戦一方。相手の土俵で相撲をとっている。相手を説得しようとする意志がまったく見当たらない。こんな国家のリーダーに国民はもどかしさを感じる。