自然界の驚異
きょう5月21日は二十四節気の「小満」。木々や草の緑が濃くなり多くの植物が花を開きすべてのものが次第に満ちてくるくろ頃だと言われている。きょうの日中は蒸し暑く夏の近づく気配を感じさせるような日だった。予報では、あすは雨模様。
おとといの昭和の森の講座、少々物足りなさはあったが”自然界の営み”に驚きを感じさせられるようなふたつの出来事があったことは収穫だった。忘れないうちにメモっておこう。
■ 蜜標(みつしるべ)
ツツジは盛りを過ぎていたがまだあちこちで咲いていた。ツツジの花には、上方の花びらにだけ斑点がある。これは花びらに昆虫に蜜の在り処を教え、花粉を運んでもらうよう昆虫をガイドするためのもので「蜜標(みつしるべ)」というそうだ。もっとよく観察すると、上方の花びらの中央が縦に管状にくびれている。この管状の部分に昆虫は口吻を差し込んで蜜を吸っているそうだ。草木と昆虫の間にコミュニケーションの手段がないのによくもまあうまく共存共栄を図っているものだ。自然界の驚異だ。
■ モミジの実の竹とんぼ
この時期モミジの木の新緑が美しい。遠くから見ると新緑の木に小さな赤い花が咲いたように点々と赤いものが見える。これは花ではなく竹とんぼのような形の赤い実(種)だそうだ。竹とんぼのような赤い羽根状の茎元二つのふくらみの中にはモミジの種があるということらしい。竹とんぼのような羽根があることにより種は風に乗り遠くに飛んで行き子孫が残せるのだ。竹とんぼやヘリコプターはモミジからヒントを得て作られたものだろうか?まさか、モミジが竹とんぼやヘリコプターからヒントを得ることはないだろう。これも、自然界の驚異だ。
普段何気なく眺めている草木も専門家からちょっとヒントをもらい詳しく観察してみると新しい発見があり、そこから更に興味が深まる。「知る」は「楽しい」ことだ。