旨い雨


終日断続的な雨。この季節の雨だといわゆる”氷雨”を想像しがちだが思いのほか冷たさがない。それより、なにより”旨い雨”だ。紅葉・黄葉した木々が洗われて見事な輝きだ。遅い目覚めで南側の窓のカーテンを開けると向かいの緑地帯のモミジが普段に増して見事な紅葉だ。そして、西側の窓から眺める四つ池の周囲の木々の黄葉もいっきに進んで見事だ。ここに越してきて16年になるがこんな見事な輝きは初めてだ。


世間では雨降りを”悪い天気”というが、きょうの雨ほどいい天気はない。紅葉・黄葉が美しいことは言うまでもない。ウォーキングも休みだから朝寝ができる。新聞もゆっくり読める。庭や畑に気兼ねなく麻雀ができる。文字通り”旨い雨”だ。



先日の日曜のこと。テレビで「なんでも鑑定団」の再放送をやっていた。貸した金のカタにもらったという中国・西安兵馬俑を鑑定に出していた。1ヶ月ほど前に本物を見てきたばかりだ。直感でニセ物だということがわかった。理由は、8千体あるというもののまだ発掘作業を行っている。これだけの世界遺産をそう簡単に海外流出できるはずがない。8千体すべて顔の表情が違うというものの、鑑定品は本物のようなリアルな感じがない。鑑定団の判定もこんなようなことだった。


甲子園で阪神・巨人戦を観戦したことがある。あの地響きがするような応援の迫力は名古屋ドームどころでない。テレビではなかなか迫力が伝わってこない。本物の持つあの迫力感・リアルさは何物にも代えがたいものだ。レンズや液晶画面の技術がいくら進歩しても・・・。