マハティール

厳しい寒さも幾分かは和らぎ穏やかな日和となった。2日遅れの立春と言った感じだ。(写真の花はマレーシアの首都クアラルンプールの街角で公園で見かけたもの)


マレーシアを語るときこの人を抜きでは語ることができない人物がある。1981年から22年間首相の座にいたマハティールだ。日本の経済成長を見習おうと言う「ルックイースト」政策をはじめ長期に及ぶ強力なリーダーシップにより国力を増大させた人物でガイドさんも熱っぽく語った。



彼は怠惰、無気力な植民地根性をたたきなおし、日本を見習ってマレー人に労働倫理と技術を身につけさせ、産業を発展させて東南アジアの旗手にふさわしい経済発展を実現させた。そして、日本の政治問題についても助言をしている。ガイドさんの話に帰国してネットで調べたことを補足してみると、まことに歯がゆい思いがする。




彼はマレーシアを訪問した当時の村山首相や土井たか子衆院議長が「歴史への反省」などと口にしたのに対し「日本が50年前に起きたことを謝り続けるのは理解できない」「過去の反省のために日本が軍隊(PKO)の派遣もできないのは残念だ」と切り返した。





また、日本は、いつまで米国のいいなりになり続けるのか。なぜ、欧米の価値観に振り回され、古きよき心と習慣を捨ててしまうのか。一体いつまで謝罪外交を続けるのか。アジアのため世界のためにリーダーシップを発揮してほしい」とアジア外交についても日本に助言している。



そして、近年の日本経済の停滞を批判的に注視する一方、日本の若者に茶髪が多いことを批判し「従来のように日本を見習うことをやめるべきだ」と発言している。今の日本の政治・経済の閉塞状況にマハティールも「日本を見損なった」との思いがあるだろう。当の日本国民も歯がゆい思いだ。