アリウムの花言葉


きのうと同じように照ったり、曇ったりの一日。あすからは下り坂のようだ。丘陵地の畑の中、1m半くらいの高さで凛として立ちつくすネギ坊主の親玉みたいなアリウム。別名は”花ねぎ”というらしい。玉ねぎやニンニクの仲間らしい。凛として立っているだけあって花言葉は「正しい主張」。なるほど。



昨日の午後、サンアートで「宇宙主夫。妻と娘と夢を追いかけて」との演題でママさん宇宙飛行士山崎直子さんの夫山崎大地氏の講演会があった。NASAの宇宙飛行士候補生の直子さんとNASA管制官候補の大地氏はそれぞれがママさん宇宙飛行士になる夢、彼女の乗った宇宙船の管制官になって宇宙に送る夢を持って結婚した。


直子さんは産休から復職して正式な宇宙飛行士になり、ロシアの訓練に長期参加した。事実上の「父子家庭」が続いた。妻はロシアから帰国と同時に再渡米。大地氏も現職のまま渡米することを試みるが“前例がない”の壁に阻まれ、やむなく退職「専業主夫」の道を決断した。


大地氏は育児に加え、認知症の父親や精神障害を患った母親の介護の問題に襲われ日米間を往復することになる。その間に離婚問題やうつ病を発症するなどの苦難が続く。2009年娘の小学校進学に伴い、日本に帰国して育児と介護の両方を行っていたが、同年6月よりNASAジョンソン宇宙センターにて、妻で宇宙飛行士である直子さんのフライトサポート、及び国際宇宙ステーション「きぼう」の運用管理業務支援を行うこととなり、再び娘を連れて渡米することとなった。その後はテレビなどで報道された通り。



「諦めなければ夢は叶う」のサクセスストーリーとも受け止められるし「夫が踏み台にされた妻の千葉県民栄誉賞」でもある夫の悲哀物語とも受け止められる。サクセスストーリーだろうが悲哀物語だろうが、女性が自分の能力を最大限発揮できる社会の仕組みがしっかりしていればそんな大げさの物語は生まれなかっただろう。子ども手当のバラマキより仕組みをつくることが先だということを痛感した。


大地氏はあまり触れなかったが、夫婦双方の親(彼の両親は先述のとおり)、兄弟、親せきが何とかサポート出来なかったか、家族・親せきの絆はそんな薄っぺらなものでないと思うが。身近な者が支えあう絆、女性が能力を発揮できるような社会の仕組み、これが山崎氏のアリウムの花言葉、「ただしい主張」ではないだろうか?