樹木葬


夜中に雨が降ったらしく、早朝のウォーキング道のあちこちに水たまりができている。日中は雲が多いながらおおむね晴れで厳しい暑さだ。丘陵地の畑に夏から秋へのシグナルを見つけた。モミジアオイが咲き始めた。ほとんど直立で高さが2m以上。花径が10cm以上もある。夏から秋にかけて咲くアオイ科の花だ。蕾がたくさんあるが咲いているのはこの一輪だけだ。写真には写ってないが葉がモミジの葉に似ているところからのネーミングだろう。


11年前の日記である調べ事。すると、その年のきょう8月22日横浜港での友人の散骨葬に参列していた。10t位の船の中で散骨葬をする人5組ほどの合同慰霊祭をした後参列者は下船。その船は遺灰だけを載せて沖合へ。待つこと2時間ほど。帰港した船長が参列者に向かって北緯何度、東経何度の地点で散骨した旨を報告をして散骨葬が終わった。


6年前ある友人からの年賀状。今年で年賀状の交換はやめにしようとの挨拶があった。その年の4月彼は富士山青木が原の樹海の中で亡くなった。親せき、友人、知人を煩わすようなことはせず、富士山の麓に散骨するようにとの遺書がありそのようにした旨の報が奥さんからあった。


4日前の毎日新聞にこんな記事があった。今、「樹木葬」が注目を集めている。木の根元に遺骨を埋め自然に返す埋葬法で、東京都が初めて小平霊園に設けた「樹林墓地」では5百体分の募集に対し16倍以上の申し込みが殺到したという。


このような事例からみても葬送への意識が平成の時代になって随分と変わってきている。立派な葬式よりもより小さなパーソナルな葬送が「家族葬」といったかたちで増えている。また、葬送の形も自然葬(散骨、樹木葬)などが社会的認知を受けるにつれてバリエーションが増えてきた。たとえば、散骨だと何も残らないから樹木葬にするといったように。


ウチは娘ばかり3人、いずれもつれあいは長男。お墓の面倒をみてくれる者はいない。であるから切実な問題だ。エンディングノートにこの辺のことをまとめなければならない時期がきている。