かんたんに脱原発をしてもいいか?


湿った空気が入り込んでいるせいか、きのうに引き続き蒸し暑い一日。ウォーキングから戻ると大体日の出の時刻だ。湿った空気が肌にまとわりついていても、いつもながらウチから眺める四つ池のこの景色はすがすがしさを感じさせてくれる。


毎週水曜にメイちゃんパパさんが、エネルギー問題についての知見をカキコされている。餅屋の餅だけあって一味ちがう。自分の意見を述べるにはコメント欄だけではスペースが足りないのでクマさんの日記で意見を述べてみたい。

2030年に向けたエネルギー戦略を決めるにあたって、原発の全廃を選択するのは、「脱原発ムード」の潮流に流されているだけであって大局的な観点からすれば決して国民の安心・安全につながるものでないと思う。かつて、護憲派の中心的な思想だった「非武装中立」が批判に耐え切れず自衛隊の存在を認め、日米安保を容認しているように、きれいごとですまされないことが世の中にはあるものだ。


福島原発の事故を契機に原発の新設は難しくなり、当然原子力への依存は下がる。その代替エネルギー源の主力は天然ガスによる火力発電で太陽光や風力の自然エネルギーが補完するパターンになるのではないかと思う。(勉強不足で数字的な裏付けはない)そして、節電効果をあげなければならないことはいうまでもない。


代替エネルギーと節電効果で原発に依存しなくても需給のバランスがとれるとしても、原子力を全く外してしまうことは賢明でないと思う。その理由は次の通りである。


1.多様なエネルギーの選択肢を持っておくことこそ国の安全保障になる。2度の石油危機からの教訓。

2.地球温暖化への対処。原子力は温暖化ガスの排出削減に有効。

3.燃料調達費の増大と電力不足は経済や社会生活にマイナス。企業の生産能力の低下、コストの上昇。

4.世界では400数十基の原発が稼働中で新興国では建設需要がある。安全の向上に日本の技術と経験を役立てる。


使用済み核燃料や廃棄物の処分について早期に道筋をつけてもらわなければ、自分のような原発意見は、いつも「トイレのないマンション論」で挫折の憂き目をみている。