君が代


きのうと同様青空が広がる。そして、きのうと違って風が穏やかな小春日和。三好丘丘陵地稜線上の畑で高さ2m以上もあるような君が代蘭の花が咲き始めた。まだ蕾が多いが、白いお椀を逆さにしたような花がたくさん咲く。きのうは強風に一生懸命耐えている様子だったが、きょうは落ち着いていた。葉は先が尖り固い。


この花の名前が大変威厳がある。栄光の”君が代蘭”。石原慎太郎氏や安倍総裁が喜びそうな名前だ。3年ほど前に犬山のリトルワールドで何本も植えてあった。係員に名前を聞いても知らない。調べて連絡を呉れと頼んで、初めてその名前を知った。学名はYucca gloriosaで、gloriosaは栄光を意味することから、日本の栄光はすなわち「君が代」となり、和名「キミガヨラン」が出来たとのこと。


君が代」といえば、言わずと知れた日本の国歌だ。われわれの小中学校時代は日教組が強かったせいか一度たりとも「君が代」を歌ったことはなかった。この歌は大相撲の千秋楽の日にうたう歌だと思っていた者さえいた。その代り、「原爆許すまじ」や「若者よ」など教えられた。今では学校の入学式、卒業式などの行事やワールドカッププロ野球の開幕戦などで歌われるようになった。


しかし、天皇をたたえる歌と戦前の軍国主義を結び付けて入学式、卒業式などに歌うことを拒む人もいる。困ったもんだ。戦いの中から自由を勝ち取った欧州諸国の国歌では、「仇なす敵を葬らん」とか「国のため剣を取れ」などと血なまぐさい歌詞の国歌が多い。それに引き替え「君が代は 千代に八千代にさざれ石のいわおとなりて 苔のむすまで 」は何と平和な歌か。