アンバランス


先週の木曜22日が二十四節気の一つ「小雪」。朝夕の冷え込みが厳しくなり、雪が降り始めるころとされる。きょうなど最高気温が10度で青空でも強い北風。いよいよ寒さも本格的になり始めた。けさのウォーキングでウォッチ。丘陵地の季節風除けの土手に守られた畑の一角では、もう菜の花が咲いている。暦の「小雪」、強い北風、菜の花。三題噺の洒落にもならない、このアンバランス。


世の中にはいろんなカタチのアンバランスがあるものだ。日曜の昼間若い女性の声で電話がかかってきた。どうしてウチの電話番号がわかったのか不可解だが、それは別にして「中古のランドセルがあったら寄付して欲しい」とのことだった。「あんた、タイガーマスクの奥さんか?」と云うと実は・・・と話はじめた。



色々訊ねてゆくと民間の国際援助協力団体ジョイセフというところから日本各地で集めた中古のランドセルをアフガニスタンに贈っているとのことだ。その数は合計10万個を超えたという。日本の小学生の思い出を引き継ぎ、現地の子供たちが得意げに学校に通っているそうだ。日本人自身が気づいていない日本の姿があり、そしてアンバランスな世界の姿があるものだ。


他人に寄付をお願いするなら、自ら名乗りその趣旨を説明したうえでお願いするのがスジというものだ。それが、いきなり「中古のランドセル・・・」こうした非常識さに気づいていないジョイセフの一員(協力者かもしれない)。ネットで調べるとこのNGO団体は、会長が元国連事務次長の明石康氏で途上国の妊産婦と女性の命と健康を守るために活動している日本生まれの国際協力団体とのこと。


ランドセルのもう一方では、崇高な活動目的を掲げている団体のわりにはお粗末な活動ぶりの一員あるいは協力者。あまりにもアンバランスだ。