男女の比率のアンバランス


二、三日続いた暖かな陽気から本来の冬が戻った。三好丘丘陵地に吹く風は肌を刺すような冷たさだ。先月の終わりにはまだ黄色の皮をかぶったツルウメモドキの実も皮がはじけて赤い実が表面に出てきた。柿の木を覆い尽くして木全体が赤っぽくなって青空に映えている。


今コミック「大奥」をはじめその実写映画、テレビドラマ、舞台が話題を呼んでいる。江戸時代、男子のみがかかる謎の疫病により男子の人口が急速に減少し社会運営の根幹や権力が男から女へ移って行く世界を江戸城の大奥を中心に描いてゆく作品だそうだ。映画を見たカミさん、この奇想天外のシチュエイションにたまげていた。


中国の若者が暴れるのは一人っ子政策負の遺産らしい。「稼げる息子」を望んで女児の中絶が増え、あぶれた男子の心がすさむ結果だと。男の比率が高すぎる社会は暴力的になる。そんなことが、先日新聞に載っていた。


さて、その男女の比率のアンバランスといえば国会だ。今回の衆院選で女性当選者は38人。(全衆院議員の7.9%)。前回09年では54人で前回よりも16人少ない。(小沢ガールズの影響だろう。)主要国で最低レベルだ。隣の韓国では15.7%で日本の約2倍の比率だ。きょうの選挙結果では女性大統領が誕生するかもしれない。


いずれにせよ世界標準からあまりにもかけ離れた数字では国際舞台でモノが言えない。国会議員の定数是正の抜本改革で選挙制度の見直しもされるだろう。女性の進出を促すような制度ができてもいいと思う。それより、なにより男女共同参画基本法を制定して特命大臣まで置いているのにこのザマだ。自分たちの足元から範を垂れてほしいものだ。そうしないと国会の議場の中で男たちの心がすさむ。