最遠の富士見スポット


蒸し暑くてうっとおしい梅雨空の中の一服の清涼剤クチナシが今花盛りだ。公園で、住宅の庭で、畑の土手で。渡哲也の歌でお馴染み、。甘い香りが、旅路の果てまでついてくるほどだ。八重のものは遅咲きで、今目立つのはほとんどが一重ものだ。一重咲きものは実がなる。
実の口が開かないところから”口なし”。これがクチナシのネーミングのルーツらしい。



今週末にカンボジアで開かれるユネスコ世界遺産委員会で、富士山が世界文化遺産への登録が正式に決定するということからか、富士山のことをマスコミは色々な切り口から取り上げている。入山料のことがかまびすしい。三浦雄一郎さんが80歳でエベレストに登ったからと云っても、今さらこの年で富士山に登る気もない。いくらでもいい。文句はいわない。弾丸登山はある程度規制すべきでないか。


最も遠くから富士山の見える場所も話題になっている。先日の日経電子版に載っていた。和歌山県那智勝浦の色川富士見峠から撮った富士山。富士山頂からの距離は322.9km。撮影したアマチュア写真家は3年がかりで20回以上も通ったという。


東京の高校教諭が作った「富士山可視マップ」というものがあり、全国の富士山の見えるスポットを網羅し、一目で見えるかどうか判別できるそうだ。パソコンで地形データを入力し、地球の丸さや光の屈折まで考慮できるソフトを使って精度は抜群とか。このマップによると富士見スポット最東は千葉県銚子、最西は写真にある和歌山県那智勝浦、最南は八丈島、最北は福島県日山や羽山。


きのうの「いきもの写真」のいきともじいさんといい、和歌山県から富士山の写真を撮ったアマ写真家といい、「富士山可視マップ」を作った高校教師といい、好奇心とこだわりを持って熱中できる人は尊敬に値する。