黄落(こうらく)


とうとう師走だ。日中はまずまず穏やかと云える天気の週末だった。先週29日のラジオ深夜便、誕生日の花はイチョウと伝えていた。先日の緑化センター「季節の花めぐり」の際、黄葉したイチョウの木の前で先生がオスとメスの見分け方を説明してくれた。


写真手前の木のように大枝が鋭角に上に伸び、葉が密集した短い枝をつけた長枝が 大枝から上方向にのびているのがオス。これに対し写真奥の木のようにメスの枝は全体的に横に枝を伸ばしている。また、葉でいうと、葉の先がはっきり割れているのがメス、割れていないのがオス。だそうだ。




先生は付け加えた。イチョウプラタナスケヤキクヌギなどの葉が散る様子を「黄落」という。黄色く色づいた葉がとめどなく散るさまが美しく、印象的だから「黄落(こうらく)」などと大変風情のある表現が秋の季語に用いられている。と。


そう云われてみれば、今までにさまざまな「黄落」の場面に出会ってきた。境内の大きな一本の木であったり、並木道であったり、あるいは山中や渓谷であったり。先日の岩屋堂公園でも出会った。「黄落」などというこの風情をなんとかレンズの中に取り込みたいという思いは人一倍あっても、マシーンと腕とセンスが追いつかない。「黄落を 追い求めては きょうも没」