男の癖、女の癖


強い寒気が流れ込んできて本格的な冬の到来の感じだ。グラウンドゴルフに興じる公園にも肌を刺すような冷たい風が吹き込んでくる。


ウォーキングコースから一歩奥まった雑木林に足を踏み入れると木々の葉は枯れ、つる性の植物が葉を落とし;つるだけになったものが木々に絡みついている。そんな中に夏の夜から明け方にかけて神秘的姿を見せてくれたあのカラスウリの花が今では真っ赤なウィンナソーセージのような姿になってぶら下がっている。こんな風景が冬のわびしさを象徴している。

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物置を整理していたら、古銭の入った箱が出てきた。子供の頃集めていたものが、何回もの引っ越しで捨てられることもなく残っていたのだ。古銭にしろ、切手にしろ随分と集めたが学生時代に帰省するたびに持ち出して東京で売って小遣いにしてしまった。今、残っているものはカネにならないようなものばかりだ。                            


そういえば、子供の頃、男の子は切手、古銭、新聞の題字、野球選手のブロマイドなど競って集めた。女の子がこういうものを集めているなんて聞いたこともなかった。


男の子には蒐集くせがあり、女の子にはそれがない。この習性はどういうところから来てるだろうか?長じてこれが逆転するのも不思議な現象だ。男は現ナマを蒐集する術を失い、女はヘソクリ集めにまい進している。