紙おむつ


先週から北国では雪、太平洋側はカラカラ天気といった典型的な冬型天気が続いている。金沢時代、こんな天気が続くとカミさんはいつも困惑していた。洗濯物が乾かない。当時、子供は布おむつだ。ストーブの上にぶら下げたり、ストーブの周囲に金網の囲いをしてそこに干したり。当時洗濯物がストーブに燃え移ったことによる火事がどれだけニュースなったことか。


紙おむつの開発は雪国の若い母親にとって、どれほど朗報だったか女性ならずとも察して余りある。その紙おむつが最近色々と話題になっているようだ。先週末の経済雑誌朝日新聞のそれぞれの電子版で報じていた。


経済誌では大人用の紙おむつがバカ売れしている点を取り上げていた。業界最大手のU社の紙おむつ市場では、12年に大人用の売り上げ額が子供用を追い抜いてしまったという。”介護うつ”や”老々介護”は日本が抱える社会問題である。大人用おむつの需要拡大は、一億総介護時代の、ほんの一端に過ぎないと結んでいた。



一方朝日新聞では、子供用紙おむつが各地で売り切れ状態になっていることを取り上げていた。メーカーはK、製品は子ども用紙おむつMだけが、中国人ブローカーに買い占められ九州で1300円のものが広州で2500円で売られているという。メーカーKでは今年から現地生産を始めたが、「日本で生産され、日本で売られている製品」に根強い人気があるという。豊かになった中国人が質の高いものを望んでいるというニーズに対して日本企業の戦略が後手に回っていると結んでいた。



きのう三好丘の画廊で同じ町内のグラウンドゴルフ仲間だったSさんの和紙のはり絵遺作展を見てきた。彼女、去年の12月グラウンドゴルフのプレイ中に倒れ、そのまま帰らぬ人となった。その一周忌にあたって開いたものだ。きょうのブログを飾る花は彼女の作品の一部だ。


”一億総介護時代”とも云われる昨近、いつ自分も紙おむつの世話になるかもしれない。介護されながらいくら長生きしたって何の人生か。そういう意味から云って、Sさんのご主人が挨拶の中でいわれたように、介護の世話にもならず”好きなことしていて逝った幸せな人生”で羨ましいと、ここにカキコしても決して失礼にはならないだろう。