ショッピングモールのもたらす功罪


車のフロントガラスが真っ白に凍りついているような冬の日の出前は余分な色彩や動きのない、何と表現すればいいか、何だか潔さみたいなものを感じる。21日の土曜の誕生日の花がケヤキだった。ウチと目と鼻の先の家庭菜園の片隅に高さ10m以上もあるケヤキの木。いつでも撮れるので、ついうっかり忘れていた。


この木の”らしさ”を出すのには、この時季のこの時刻をおいて他にないと早起き。なにせ、「欅枯る」が季語になっているくらいだからだ。落葉後に放射状に広がる樹形がもっともケヤキらしい。そして、余分な色彩や動きのないこの時刻がベストだろう。ケヤキは4〜5月頃、葉の出る前に花が咲くのに、あえてこの時期に誕生日の花として選んだ選者の意図がわかるような気がする。



春先から初夏までの庭を彩る主役をつとめるノースポールがちらほら咲き始めた。きょうはクリスマスイブ。きのうまでの3連休、わがみよしのショッピングモールでも大賑わいで駐車場所を探すのに難儀したとグラウンドゴルフの休憩中、話の花が咲いていた。


みよしは今から13年前に映画館もあるショッピングモールができて、田舎でも大都市でもない「ほどほど楽しい地方」という生活圏ができた。まして、トヨタとその関連企業が集積しているから車の保有率も高い。遠足に行くような楽しさを毎週末味わえるわけだ。こうした現象はみよしに限らず、全国規模で展開されている。


先日何かの新聞に出ていた。大学新卒者の地元就職傾向が高くなっている。特に東海地区では全体より7ポイント高い77%だと。モノも娯楽も手に入る。自然も身近だ。しかしオジさんは心配だ。安易な内向き志向の若者ばかりが増えて日本の将来は大丈夫か。「若者よ大志を抱け」。かく云うオジさんも安易な地元就職だから、これ以上云うまい。