からたち


きのう終日降り続いた雨も上がり明るい青空が戻った。山茶花の垣根の端っこの裸になったオオテマリの木に雀が団体でやってきて日向ぼっこだ。こんなのどかな風景も束の間、低くて黒い雲が時折流れてきて寒の内らしい天気の味付けをしているような感じを醸し出している。まだ、ぬかるみの残るグランドでグラウンドゴルフの新年初打ち。




生垣に使う木にも時代の流れがあるのだろうか。最近カラタチの垣根の家を見かけなくなった。子どもの頃にはよく見かけた。秋になると黄色の実がつき、いい匂いがするので競って集めた記憶がある。当時は「きこく」といっていたが、つい最近になってこれがカラタチの実であることを知った。


                       

推測するに、鋭いトゲがあることから外敵の侵入を防ぐために生垣に使われたが、洋風住宅にマッチしないとかトゲのあることが逆に嫌われて衰退して行ったのではないだろうか。



先日のウォーキングの際、雑木林沿いの道端に10個くらいカラタチの実が落ちているので、上を見上げると3m以上も上にまだ何個もなっていた。鋭いトゲがあるのですぐカラタチということがわかった。これも推測するに、自生ではなく以前生垣に使われていたものが捨てられて野生化したのではないだろうか。


北原白秋作詞の文部省唱歌「からたちの花」や島倉千代子のヒット曲「からたち日記」で歌われたカラタチ、島倉千代子とともに過去のものとなったような気がする。