歴史的出来事の生き証人


ラジオ深夜便に引き続き早朝のラジオを聴いていると「氷点下の朝だが、日中の最高気温は10度を超す」などと伝えていた。この寒さで10度を超す最高気温なんて信じられなかったが、やっぱり気象庁はウソをつかなかった。温もりを感じる日中だった。


ウォーキングコースにある丘陵地のあちらこちらの土手では、冬越し中の高砂ユリの姿が見られる。このユリは雑草と一緒に生える雑草化したユリで球根でなく種で繁殖するそうだ。他の雑草が休眠中にエネルギーを球根にため込んでいる。ネットで調べるとそんなことが書いてあった。




昔からの友人には、なぜかしら世の中の大きな出来事にリンクする思い出が蘇るものだ。その友人というのは高校時代、いつも一緒に勉強していたN君だ。彼にはふたつの思い出がある。


● 人類初の人工衛星打ち上げ
1957年(昭和32年)高校1年の10月。米ソ冷戦の激しかった頃、ソ連が米国に先駆け人類初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功した。ニュースで日本上空を通過する時間、それが肉眼でも見られることを知りふたりで真夜中に裏山に登って人工衛星が通過するのを見た。


● 長嶋茂雄の鮮烈デビュー
1958年(昭和33年)高校2年の4月。この年のプロ野球は大物新人長嶋茂雄のデビューで沸いていた。N君とふたりで転校してきたT君の家に遊びに行った際、テレビでセリーグ開幕試合巨人対国鉄を見た。長嶋は国鉄金田から4打席4連続三振をくらった。伝説の長嶋デビュー戦だった。


大学時代、社会人になってからもそれぞれが離れ離れになり、たまに会って酒を酌み交わしながら互いに歴史的出来事の生き証人と云われるような年まで生きながらえたものだと語り合うのがこの話題だった。その彼も6年前突然の旅立ち。おとといの日曜久しぶりに彼に会いに行った。