疎開保険


きのうの雨が春を呼んで来たのか?雨の一日が明けたら春本番の陽気だ。桜が開花してもおかしくなような日だ。庭のミモザがいっきに黄色くなった。家庭菜園の土手にあるサクランボ、毎年ソメイヨシノより10日位前に咲く。それが、この陽気で蕾がほころびかけている。あすからは、もう3月だ。


けさのラジオで「疎開保険」の話をしていた。耳慣れない保険だ。「疎開」という言葉自体あまりいい印象でない。戦争中の疎開を思い出す人も多いのではないだろうか?何はともあれ、初めて聞く言葉なので興味を持って聴いた。



鳥取県智頭(ちず)町が開発して、2011年3月東日本大震災の直前から募集を開始した。1年に1人1万円、3〜4人のファミリーコースなら2万円を払って「疎開保険」に加入する。大災害に遭遇すると智頭町内の民家に3食つきで1週間受け入れてもらえる。往復の交通費は自己負担。募集人員は1,000人。


同町は鳥取市内から車で40分。大阪から特急で2時間中国山地の人口8千人の町。保険の加入者には年1回特産の野菜と米がもらえる。「お試しツアー」もある。募集開始後3年ほど経つが、加入者がどれほどあって被災者を受け入れたケースがあるかどうかまでは云わなかった。そこが知りたいのに。


過疎の町の町おこし策としてはグッドアイディアだと思う。そして、災害時には被災地と被害を受けなかったところ、被災地と受け入れ先を結ぶ取組として注目に値する。というのは、被災して困っている人たちには公平に機会を提供するのが本来の姿であるが、「智頭町は、災害が起きた時、保険で事前にお金を払っている人だけ受け入れます」と宣言しているようにも受け止められるからだ。