新穂高&同期会


道に迷った登山者3人のうち2人を死に至らしめた奥穂高、その遭難事故から一夜明け何事もなかったような穏やかな表情の穂高連峰だ。これは岐阜県側の新穂高ロープウェーの山頂駅西穂高口の展望台から眺めた5月7日午後4時頃の穂高連峰の表情だ。岐阜県側の遭難事故と同じころ反対側の長野県側では8人が遭難し、救助されている。


標高2200mにある展望台、ここを訪れるのは3回目だがこんな快晴無風の天候は初めてだ。穏やかな山の表情を眺めていると、一度怒らせたらキバをむいて襲い掛かかり多数の人を飲み込んでしまう、その怖さはなかなか想像できない。海も山も同じこと、自然の驚異をまざまざと感じさせられる。


新たに「山の日」が設けられるそうだ。山に親しみ、恩恵に感謝する趣旨だと云う。また祝日が増える。積極的な賛成はしかねる。せっかく設けるならば、登山の安全を期する日も加えたらどうか。



入社して今年で50年を迎える同期入社の仲間60数人のうち25人が節目の年と云うことで新穂高に集まった。全員サンデー毎日だから世間様のGWが終わってからの会合だ。これも世のため他人のためとこのGW明けの7日、8日を選んだ。


耳が遠くなったと嘆く者の多いことに安堵した。というのは、テレビの音の大きいことで夫婦のもめごとが頻発しているのがウチだけではなかったのだ。家事を分担している者が多いことには少々焦りを感じた。分担していることを話すのは男同士だから云うのであって、夫婦同士の歓談の中では武士の情けでその話題は避けているという良き理解者もいた。帰宅して奥方から責め立てられることが目に見えているから。と。



夜の更けるまで飲んで歌って語り合っても時間が足りないほどだ。現役時代は、互いに利害関係があり、ライバル意識がどこかにあって飲んでも裃をつけていた。裃の呪縛から解き放されたら生活レベルも話題の内容、レベルにも共通性があるから互いに波長が合うのだ。


地域、職域、学校(同窓会)から成り立っている共同体の中で職域の同期入社組の共同体は他の共同体と比べて一番波長の合った者同士の共同体ではないだろうか?