鞍馬天狗 ドロクバ


今年の梅雨はいったいどうなっているのか?この週末は梅雨明けを思わせるようなからっとした夏の暑さが続いた。四つ池の南にあるテニスコート2面ほどの広さのヒマワり畑、2〜3mほどの背丈の開花前のヒマワりが林立している。高台から眺めるとヒマワりジャングルの中に一輪だけ大輪が天に向かって抜きんでているのが見えた。密林の中に入り、どのヒマワりよりお日様に近づこうと背伸びしている大輪を撮った。あぁ、夏が来た。そんな感じだ。



とは云っても暦は6月。6月10日は「時の記念日」だ。この日を前後して毎年咲き出すのがトケイソウ。ウォーキングコースにあるブルーベリー園跡地の小屋の周りにびっしりと花が咲きやがて赤い実がなる。名前のとおり、壁掛けの時計盤のような咲きかたをする。とてもユニークな形だ。ネットで調べるとブラジル原産だとか。



ブラジルといえば、きのうの午前中は日本全国ブラジルにくぎ付けになった感だ。サッカーW杯の日本の初戦、コートジボワール戦。NHKの中継平均視聴率が46.6%で今年放送された全番組の中で最高だったらしい。それにしても、NHKと民放の放送連合が放映権獲得にどれだけのカネを使ったか知らないが、ジャパンマネーの力は凄い。


現地とは12時間の時差がある。日本の初戦は日本の日曜日。午前中に放送すれば視聴率が稼げる。そこで、カネにモノ云わせて現地時間22時試合開始にさせたのではなかろうか。予選全試合でこんな開始時間は1試合もないという。ましてや、この町は治安が悪いと云われているのに。放送権料を吊り上げれば、民放のスポンサー料は高くなる。スポンサーは視聴率が高くなければ捨て金になる。そのためには日本は少なくとも決勝トーナメントに進出してもらわねばなるまい。


敗因の技術的なことはまったくの素人にはよくわからない。日頃練習していることが試合で出せなかった云うことだろう。ただ云えることは、サッカーはチームワークが大切なことは云うまでもないが、たったひとりの選手の存在がこれほどまでに勝敗の決め手になることもあるのだということがわかった。


前半で日本に先制点を許し、浮足立っていたコートジボワールの選手の動きが素人目にもよくなった。後半、エース、ドロクバ選手の投入がきっかけだった。わずか、数分後には、2本のヘディングシュートで逆転していた。彼の登場が馬にまたがってやってくる鞍馬天狗のおじさんに見えた。敵ながらあっぱれだ。彼はサッカーを通じて国内の内戦終結に貢献したことをテレビで盛んに伝えていた。ノーベル平和賞と行かないまでも、FIFA平和賞に値する男ではないだろうか。