数字の持つ怖さ


この週末は台風12号に翻弄され大雨の西日本と全く影響がなくカンカン照りの東日本、その狭間でどっちつかずの東海地方。降りそで降らずのどんより空続きの終末からきょうの週明けだ。


庭の梅の木の枝でセミの抜け殻を見つけた。地面に落ちているのは時々見かけるが、枝にしがみついているのを見たのは初めてだ。じっと見ていると今にも動き出しそうな感じすらする。「セミの抜け殻」というと、生物学的な印象だが、「空蝉(うつせみ)」と云うと、源氏物語や古文の枕詞を連想して文学的な印象になる。


ことほど左様に、今にも動き出しそうな「滑稽な姿」にうつる一方で、はかなく世を去る姿が「宗教観の象徴」みたいにもうつる。味わい深い「セミの抜け殻」であり「空蝉」だ。



柿がもう色づいている! いくらなんでも早すぎるのでは・・・。何十個となっているがどれもみなまだ青い。ウチには2本柿があって、そのうちの1本の早生の方だ。何はともあれ、写真だけとっておいて経過観察することに。


930世帯、2800人が住む我が町内、今年の3月から6月まで4ヶ月連続して犯罪被害に遭ってない。平成19年に統計を取り始めて以来初の記録だ。ちなみに、平成23年は1年間に34件、24年10件、25年16件の被害に遭っていて、今年は半年が過ぎて3件だ。



地域の自主防犯クラブでメンバーが歩いてパトロールしたり、3台の青パトでパトロールしたり、防犯グッズの配布や取り付けをしたり、広報紙「自主防犯だより」を毎月各戸に配布するなどの活動をしている。全国的に犯罪件数が減っているという時代の流れは承知しながらも、このたびのような結果が出ていることは、みんなの励みになっている。


ところが、先日報道された大阪府警の犯罪件数隠ぺい問題には愕然とした。2012年までの5年間に起きた事件のうち、1割近い8万件余りを大阪府警が犯罪統計に計上していなかったと云うのだ。大阪では「街頭犯罪」が全国最多という汚名を返上しようとして、自転車盗などの比較的軽い犯罪が隠されたと云う。


翻って、豊田署管内のみよし市は人口当たりの犯罪件数では豊田市より悪いと事あるごとに指摘を受けている。大阪府警の例からの憶測ではあるが、わが地域の4ヶ月連続無犯罪と云う結果もみよし市内にあるふたつの交番でもそんな隠ぺい工作をしているのではないかとの疑いもしたくなる。どれくらい目標に近づいたかを判断するための統計が、望む結果にあうように修正されて行く。数字の持つ怖さを実感させられる。