美濃焼とは?


♪ 霧にあなたの  名前を呼べば / こだませつない  四つ池湖畔    霧の摩周湖のメロディーにのせて、つい口ずさみたくなるようなきょうの夜明け前の風景だ。霧が晴れて青空が顔を出すことを期待していたのに、きょうもまた日照りとスコールの繰り返しだ。それでも、”つくつくぼうし”の合唱をのせて四つ池から吹いてくる風からは秋の匂いが漂ってくる。



ラジオ深夜便の伝えるきょう8月27日の誕生日の花はユウガオ。してやったりとウォーキングの際写真を撮った。勘違いだった。ヒョウタンのなるのがユウガオとばかり思い込んでいた。ネットで調べたらカンピョウができるのがユウガオだった。どちらも親せき筋とのことだ。せっかく撮った写真だからアップした。


勘違いというのか、思い込みというのか、そいうことはよくあるものだ。「奥飛騨温泉に行って来た。」「どこに行った?」「奥飛騨温泉だ」「奥飛騨温泉と云う温泉はない。奥飛騨温泉郷の中に平湯、新平湯、福地、新穂高などの温泉があるのだ」こんな会話を時々耳にする。奥飛騨温泉では姿形がわからない。平湯温泉といえば姿形がわかるのだ。



多治見のコミュニティー紙の先週号に「美濃焼ってなんだ?」と題するコラムが載っていた。美濃地方在住の陶芸作家の窯で作られたコーヒーカップが都内の店舗に陳列されていた。それが気に入った人が店員に何焼か尋ねたところ美濃焼との返事だった。すっかり美濃焼ファンになったその人はその後デパートや専門店で美濃焼はないかと聞くのだが、期待通りのものが出てきたためしがなかったという。


多治見育ちの自分は曲がりなりにも陶器と磁器の違いくらいは大まかに答えられるが、美濃焼って何かと問われたら返事に窮する。確かに、九谷焼、有田焼、備前焼といえば焼物のひとつの様式を持っていて、名前を聞いただけでその姿形がわかる。一般人が何焼かと聞くのは、その姿形の焼物は何と云うかということで出身地を聞いているのではないということだ。


美濃焼と答えた件(くだん)の店員は奥飛騨温泉郷平湯温泉と答えれば正確な答えのところ奥飛騨温泉と答えたようなものだ。美濃焼とは、美濃(東美濃地方)で焼かれた器のことで、代表的なものに織部焼志野焼がある。まぁ、こんなところだろう。けさの四つ池の霧のようにもやぁ〜としていたものが、コミュニティー紙のコラムを読んで晴れ上がったような気分だ。