最近葬儀事情


薄日が漏れたり、みぞれまじりの小雨がパラついたりの日が続いた週末。選挙も終わってみればマスコミばかりが大騒ぎして国民は意外に無関心。投票率が52%台ではふたりにひとりしか選挙に行ってない。そして、何も変わらなかった。600億とも700億ともいわれた税金のムダ使いだった。


まだ青空が広がっていた土曜の早朝、レギュラーメンバー抜きのウォーキングであざぶの丘公園へ。ケヤキが葉を落としつくした姿をみると、枝が細かく分岐してパラソルのような形だ。ひょっとすると、ケヤキは冬が一番美しいかもしれない。


今度の選挙で議事堂から無念の退場をしなければならない一国一城の主もある。配下の侍の応援に忙しくて自分の城を守れなかった。突然の解散だったから・・・。そんなの理由にならない。一国一城の主たるもの、いつ戦があっても万事用意周到怠りなくするものだ。そんなこともできない殿にお国を任せられるかい。という民の声ではなかったか? 逆に見事返り咲きを果たした先生もいる。緑化センターのユキヤナギの”狂い咲き”では失礼、”返り咲き”でエールを送ろう。



先週は9日と14日に葬儀があった。つくばと豊田で。ふたつの葬儀の共通項は”無宗教葬”だ。坊さんのお経がないのだ。焼香の代わりに献花だ。前者は生前「影を慕いて」の歌が好きだったということで、式の間BGMで流れていた。故人を偲んで奥さんの手書きで作った歌詞カードを配って全員で歌った。


後者は葬儀は家族だけで行うので、一般は通夜に参列してくれとのことだった。その通夜。BGMは故人が好きだったジャズが流れた。ムーンリバーイパネマの娘、グリーンスリーブスなど。現役の大学教授でNHKテレビに出演した時のビデオを流して故人を偲ぶ演出もあった。


当然のことながら、どちらの葬儀とも数珠を使うことがなかった。また、司会者のお涙頂戴のあのナレーションもなかった。どちらも、まったく湿っぽさがなかった。たまたま、神・仏の存在を信じない人の葬儀が続いたということかもしれないが、世間の風潮からしてそればっかしでもないと思う。  


家父長制度が緩み、個の主張の勢いが増したこと。寿命が延び、リタイヤー後の人生が長く、付き合いの幅が狭まり葬儀が小規模になる。葬儀社も多彩な演出を工夫する。今思いついただけでも、このような事情があってのことだと思う。これでは、僧侶もメシの食い上げだ。これが、クマさんの体験した最近の葬儀事情だ。