新しい交番


朝から冷たい雨。週2回のグラウンドゴルフ、12月に入り雨で中止になることきょうで3回目だ。梅雨時でもこんなことがないのに、ほんとによく降る。


気が付けば来週の月曜22日は「冬至」だ。「冬至」にはちょっと早いが黄金色に熟れた柚子を浮かべた香り高い柚子湯に浸かってみたくなる。そんな夜だ。


40年以上も前のことだと思う。新しく入った従業員の挙動がどうもおかしい。一度調べろと上司からの命。車で1時間以上もかかる山奥の集落にあるその従業員の生家をめざした。集落の入り口にある駐在所でその生家の場所を尋ねた。お巡りさんは分厚い台帳(後述の連絡表のこと)を調べて家の場所を教えてくれたが顔をしかめていた。台帳を机の上に置いたまま、用を思い出したと言って席をはずした。


それは、台帳に記してあることを教えるわけには行かないから見ろ。というサインだった。決定的なことを知ってしまったのだ。大変粋な計らいをしてくれたと感謝した。そして、駐在所や交番ではこういうことまで調べ上げているということを初めて知った。


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地域の自主防犯クラブの広報紙に交番のことを載せるのでネットで調べた。交番とは周辺地域の治安維持と住民の利便を図るため交替で番をするところとあった。日本の治安が良い要因のひとつに全国に交番があることがあげられ、世界に注目されている。とのこと。


交番・駐在所の職務で意外と知られていないのが「巡回連絡」だ。 管轄区域内の家庭や事業所を警察官が訪問し家族構成や連絡先、事業所であれば業種や従業員数などを聞き取り、非常時の連絡用に「連絡表」を作成する。半年から1年ごとに更新する目安になっているが他の職務との兼ね合いで、なかなかその通りには行ってないようだ。冒頭の山深い僻地ではその連絡表の整備が行き届いていたのだろう。


豊田で18年、みよしで足かけ20年住んでいるがこの「巡回連絡」、一度も受けたことがない。病院で名前を告げて呼び出すことさえ問題視するご時世だ。「巡回連絡」が全国的に適正にやられていたら、やれ”プライバシー”だの”個人情報”などと騒ぎ立てる声をあまり聞いたことがない。お巡りさん、忙しいのだろう。


         

わがみよし市は人口およそ6万人だが、警察署がない。二つの交番とひとつの駐在所がある。一中学校区一交番が適正配置と言われる中、1月にわが住まいを管轄する新しい交番が開所される。市内に4中学校で3交番1駐在所となり、まずは安全・安心なまちづくりに一歩近づいたといえよう。