カタクリの花


青空が広がったが、風が冷たい。花冷えだ。この花冷えもきょう一日の辛抱、あすからは風も和らぎ、ぬくもりが戻る。きょう一日の辛抱とお天気姉さんは伝える。


朝のウォーキングの際の雑談でカタクリの花が話題になった。そうだ、今が見頃だ。足助の飯盛山には長いこと行ってない。日記を調べたら7年前の3月29日が最後だ。この先、年度末から新年度に入ると引継ぎやら何やらで忙しい。”行くなら、今でしょ”となった。



カタクリの花は、香嵐渓飯盛山の北西向き斜面に群生地がある。例年開花は3月下旬頃。香嵐渓では昔から自生していたものを保護・育成した結果、現在の大きさになった。

カタクリの花は種子から開花までに7年くらいかかる。花びらは一日の中で気温が上がると開き、下がると閉じる。この繰り返しで約1週間の命。昔は球根から片栗粉を採っていたが今はじゃがいものデンプンから採っている。


休憩中の駐車場のおじさんがざっとこんな説明をしてくれた。



この花はどちらかというと寒帯性の植物で関東以西にはあまり多くない。早春の他の野草に先駆けて咲く花で、形といい色合いといい「春のはかない命」と云われるにふさわしい花だ。ひかえめにうつむきかげんに咲き、清楚な色合いのところなど、これぞ大和撫子と云った所だ。クリスマスローズに似た雰囲気を持っている。


昔は片栗粉の原料として球根が主役を張って、花は添え物だったカタクリ。時は流れで、今では花が主役を張り、球根は添え物。昔は塩の集散地として賑わった足助街道。時は流れて、今ではトンネルが開通してバイパスの国道が主役を張り、街道筋は文化遺産に。互いに似た運命をたどっている。