小さな勇気


初夏の陽気。どうりで夏日だ。窓を開け放してパソコンに向かう。庭から柔らかな風が甘い香りを運んでくる。まさに風薫る五月だ。「風光る」がいつのまにか「風薫る」に季節の移ろいだ。甘い香りの発生源は八朔の花だ。こんな甘い香りなのに食べてみるとけっこう酸っぱい。


台風の通過と時を同じくして、キウイの花が咲き出した。長年連れ添ったオスの木に一昨年先立たれたが、昨年は立派に実が収穫できた。今年はだめだろうと思っていたがちゃんと花が咲いた。イイめすにはおすどもがどこかから寄って来るものだ。



メルマガを読んでいたら兵庫県豊岡市の小学校の学年通信で紹介されていた詩。なんか、自分のことを言われているようでドキッ。日記に書きとめておこう。


      「小さな勇気こそ」

人生の大嵐がやってきたとき  それがへっちゃらで  乗り越えられるような                    
大きな勇気も欲しいが   わたしは小さな勇気こそ欲しい


わたしの大切な仕事を後回しにさせ  忘れさせようとする小さな悪魔が

テレビのスリラードラマや漫画に化けて  わたしを誘惑する時

すぐそれがやっつけられるくらいの  小さい勇気でいいからわたしはそれが欲しい


もう5分ねてたっていいじゃないか  けさは寒いんだよと

あたたかい寝床の中に  ひそみこんで  わたしにささやきかける小さい悪魔を

すぐにやっつけてしまえるくらいの  ちいさい勇気がほしい


あすがあるじゃないか  あすやればいいじゃないか

今夜はもういいじゃないか  今夜はもう寝ろよと

机の下からささやきかける  小さい悪魔を

すぐにやっつけてしまえるくらいの  ちいさい勇気こそ欲しい


紙くずがおちているのを  見つけたときは  気づかなかったふりをして

さっさといっちまえよ  かぜひきの鼻紙かもしれないよ

不潔じゃないか  と呼びかける  小さな悪魔を

すぐやっつけてしまえるくらいの  小さな勇気こそ  わたしは  欲しい


どんな苦難ものりきれる  大きい勇気も  ほしいにはほしいが

毎日 小出しにして使える  小さい勇気でいいから

それが  わたしは  たくさんほしい


それに  そういう小さい勇気を  軽蔑していては  いざというときの

大きい勇気も  つかめないのではないだろうか


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なんだか、相田みつを の詩みたいだ。長いので途中省略しようとしたが「畏れ多くも」そんな小さい勇気さえなく原文のままになった。