学んでいない近現代史


真夏日とはいえ時はまだ5月。まだまだ若葉が美しい木立の中の散策。カラッとした天気で緑陰は心地よい風が吹き渡る。突然目に飛び込んでくる深紅の塊。若葉の緑と深紅の塊の彩のバランスの妙が何と美しいことか。


きのう豊田・藤岡緑化センターでの「季節の花めぐり」での光景だ。深紅の塊はノムラモミジだ。イロハモミジの園芸品種とのことだ。この季節にもっとも美しい赤い葉色を見せる。夏場は緑になり、紅葉シーズンになると再度赤になるそうだ。




先日の国会の党首討論共産党の志位委員長が、安倍首相に先の戦争で受諾したポツダム宣言に触れ首相の戦争観をただした。首相は答弁した。「まだその部分をつまびらかに読んでないので、論評することは差し控えたい」。本当に読んでないのか、答えをはぐらかすためにそう答えたのかは神のみぞ知るところだ。


ところで、我々の年代はどういう経緯で太平洋戦争になってその結果がどうだったかをほとんど学校で教わってないし、教科書にもわずかしか載っていなかった記憶だ。われわれより下の年代の安倍さんだって中学・高校ではおそらく明治時代の条約改正のあたりまでだろう。ポツダム宣言を読んだとすれば政治家を志してからのことだろう。



自国の近現代史を教えることにもっと力を入れるべきではないだろうか。いま世界の中で日本の置かれている立場や不幸な関係となっている中国・韓国との幸・不幸の来歴を知り、理解するのに学ばなくてはならないのは歴史であり、とりわけ近現代史だと思う。


石器時代縄文時代弥生時代はナナメ読みでけっこう。明治以降の近代史にもっと時間を割くべきだ。党首討論ポツダム宣言論議からこんなことを思った。それと同時にポツダム宣言では「先の戦争は、日本の世界征服のための戦争だった」と記述され、それを受諾したことを初めて知った。