逆風文系


梅雨に逆戻りしたかのようにどんよりとした雲から降ったり照ったりの一日。そんな天気の中で、フラワーガーデンからベジタブルガーデンに衣替えしたかと冷やかされるほど野菜畑化した庭でオクラの花が毎朝競うように涼しげに咲いている。


雨の降りだす前にウォーキング。このところ、道路沿いにある大きなムクゲの木に咲く花の数が日増しに増えている。150〜200は咲いているだろう。オクラもムクゲアオイ科でよく似た花だ。



先週のNHKニュースだったと思う。文部科学省が全国の国立大学に向けて文系学部・大学院の再編を求める通知を出したことを伝えていた。特に教員養成系や人文社会科学系については、組織の廃止や転換に取り組むよう明記してあると云う。


このことは、旧帝大といったトップ校に学問の追求は任せ、今は死語となった感のある駅弁大学には金融機関就職コースとか観光学科といった実学を重視せよとのことではないだろうか?文系全体が逆風にさらされているようにも感じる。


駅弁大学終戦直後の学制改革で新制国立大学が急増。これを揶揄して評論家大宅壮一が「急行の止まる駅に駅弁有り、駅弁あるところに新制大学あり」と発言して当時の流行語となり、我々の受験生時代にも使われていた。



リケジョ(理系女子)の対極にある文系男子のはしくれであるクマさん、学んだ学問が何も世の中の役にたってないくせに云う事だけは一人前と嘲笑されるのが関の山。それでも、敢えて云わせてもらうならば「大学教育の目的は実学的な職業人の養成ではなく、思考力、判断力、表現力を持つ人材の養成だ」と。


文系、理系といえば、こんなことが産経新聞のコラム欄に載っていた。今世間をお騒がせの「東芝」。歴代社長に文系が多かったらとの指摘があるそうだ。それとは対照的に、最高益を更新した日立の歴代社長はすべて理系だと云う。そういえば、50年前に外部から招かれ、倒産寸前の東芝を立て直した土光敏夫氏は、東京高等工業(現・東工大)出身だった。