ホウレンソウ


穏やかな秋晴れの続くシルバーウィークだ。こんな穏やかな天気から想像もできないような豪雨による災害に関東東北が見舞われたことを帰国してからテレビのニュースで知った。そして、テレビではこんなことに言及していた。記録的な豪雨に見舞われた茨城県常総市では市長が市議会で安否のわからない人が15人いると説明していた。ところが同じ頃、県の災害対策本部では、すでに無事が報告されていた。


実は県警が戸別訪問などをして、ほとんどの無事を県の対策本部は確認していた。なぜ、公表しなかったか。「不幸な話ならすぐ表に出さなければならないが、いい話なので」不可解な弁明だ。


企業では新人研修で必ず教える。「ホウレンソウ」報告、連絡、相談の頭文字をとったものだ。茨城県庁は「ホウレンソウ」を忘れた。というより怠ったのだ。


連日報道されている熊谷でのペルー人の6人連続殺害容疑事件でも、容疑者が任意事情聴取中に喫煙場所から逃げた段階で警察から地域にしっかりとした連絡さえあればこれほどまで重ねられることを防ぐことができたかもしれない。


1週間のブランク中の出来事で痛感した。ビジネスの基本中の基本を怠った余りにも緊張感を欠いた行政の対応のお粗末さ。