北陸新幹線に乗ったぞ!たった14分

朝は4度台の最低気温で、すっかり初冬。日中は小春日和で穏やかな晩秋を思わせる週明け月曜日。あしたからは12月。サンデー毎日でも何だか気忙しくなる11月最後の日だ。


新高岡駅で在来線の城端線はどこを走っているかと探していると、隣接する小さな建物が城端線新高岡駅の駅舎だった。考えてみれば、いくら旅客の利便を第一にしても1時間1本のローカル線の駅をわざわざ高架にするわけにもいかないだろう。


運よく1時間1本の2両連結の気動車が入ってきた。ボディーに城端・氷見ライナーと書いたラッピング車だ。描かれているのは、ご当地出身漫画家藤子不二雄の作品とのことだ。





いよいよ新幹線だ。15時24分発つるぎ719号だ。時刻表を見て初めて知ったが、北陸新幹線の運行タイプは4つある。「かがやき」は金沢・東京間の速達タイプで1日10往復。「はくたか」は金沢・東京間の各駅停車タイプで14往復。クマさんの乗った「つるぎ」は金沢・富山間のシャトルタイプで18往復。「あさま」は長野・東京間で16往復。車両はすべて12両編成W7系だ。


初めての北陸新幹線。乗ったと云ってもたったの14分。1530円の運賃。1分で110円弱か。高いの、安いの云うくらいなら乗らなくてもいいのに。三分の一くらいはトンネルだったことを思うと、そんな愚痴も出るさ。普通車自由席は1車両に15.6人の客でガラガラ。金沢・富山間を1日に18往復も走らせて、客がそんなにあるものかと気がかりだ。


ちなみに運賃と所要時間を調べたら、金沢・富山間3330円、22分だ。在来線だと970円、70分だ。ここで、また初めて知った。北陸新幹線開業に伴い在来線である北陸線の石川県部分は「IRいしかわ鉄道」富山県部分は「あいの風とやま鉄道」という名の第三セクター鉄道に分離されてしまったのだ。

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金沢駅に到着して、折り返し富山行きつるぎ716号として出発するまでの間、ゆっくりW7系にご対面できた。30‰勾配区間や電源周波数の変化など、車両には条件の厳しい北陸新幹線は最新技術を駆使していることは開業前から伝え聞いていた。




東海道新幹線グリーン車と普通車の編成だが、北陸新幹線はそれに加えグリーン車の上位クラスのグランクラスが12号車になっている。グランクラスは12号車のデッキの壁面や車内出入り口ドアに漆塗りの深い色彩を取り入れて伝統文化の”和”を車両デザインのコンセプトにしてることをうかがわせる。グランクラスのシートは本革張り、電動リクライニングだそうだ。



これまでゆっくり堪能させてもらえば、14分1530円も高くはない。1時間くらいの価値があった。次に乗るときは自由席でなく、グランクラスに乗ってアテンダントにワインのサービスでもしてもらうか。