情けは人のためならず


目覚めたら予報通り「師走の雨」だ。雨の中、ボランティアでやっている地元の公民館の掃除当番に出かける。沿道のモミジ、余りにも美しい紅葉だ。一瞬立ちすくんで見とれた。けさの朝日新聞天声人語」によると、最低気温が8度以下になると色づき始め、5、6度で一気に進むとのことだ。


「師走」に入ってようやく「紅葉日」を迎え、その上雨でほこりも洗われて一層美しさを増したのだろう。「天声人語」は紅葉日の全国平均はここ50年で18日も遅くなっていると更に付け加えてていた。秋の季語である「紅葉」も
「師走」に入ってから、このような美しさでは・・・。



時代の変化により語の意味や解釈が変化してしまう例として、しばしば登場するする言葉に「情けは人のためならず」とういうのがある。国語に関する世論調査で半数近くが「情けをかけることは、結局その人のためにならない(ので、すべきではない)」という解釈をしていたということを何かで読んだことがある。


本来の意味は「情けは人の為だけではなく、いずれ巡り巡って自分に恩恵が返ってくるのだから、誰にでも親切にせよ」という意味なのだ。


かつてはプロ野球の選手がこの「情けは人のためならず・・・」を実践していた。現在解説者になっているが阪神セ・リーグ盗塁王にもなったことのある赤星選手が盗塁1個で車いす1台を寄付するボランティアや、いま大リーグにいてソフトバンク在籍していた和田投手。発展途上国の子供達にワクチンを贈るボランティア。投球一球でワクチン10本。勝利投手になれば20本だった。



どちらも「いい話」だ。しかし、単なる美談ではない。 両選手とも、その「ノルマ」というか「自分への約束」を課すことによって、盗塁や投球の数、勝利数を増やすという自己記録への挑戦のモチペーションをあげることができたわけだ。ボランテイアは、まさしく「情けは人のためならず」。自分のためでもある。            


一口にボランティアと云っても彼らのように「志」の高いボランティアもあれば、クマさんのような「やむを縁」ボランティアもある。人生いろいろ、ボランティアいろいろだ。


※ 来週1週間ベトナムカンボジア旅行のためあす4日から15日まで日記はお休み。