高級紙?中日新聞


雨もあがった。花曇りの中から時々日が射しこむ。上空はジェット気流とかで、ひんやりとした風が心地よい。いつの間にかチューリップが大きく花を開き”行く春”を感じさせる。庭のエンドウも大人の肩の高さ位までのびて、白い花の数が数えきれないほど咲いている。


天皇陛下が去年のパラオだったかおととしのフィリピンだったか忘れたが慰霊の旅に出かけられた際の中日新聞の記事が皇室敬語を使ってなかったので、クマさんの日記で「おかしいじゃないか」とカキコした記憶がある。そして、メイちゃんパパさんからも同意のコメントを頂いた。そんな記憶のあるなか、先週「わが意を得たり」とした記事があった。



先週7日の産経デジタル版の「正論」欄を読んで、中日が皇室敬語を使わない理由がわかった。執筆者は防衛大学名誉教授佐瀬昌盛氏。彼は在京主要5紙(朝日、毎日、産経、日経、読売)が昨年12月23日の天皇誕生日にどのような言葉遣いをしているかを調べた。結果、「朝日・毎日」グループと「産経・日経・読売」グループに分かれたという。


前者は「天皇陛下は23日、誕生日を迎え、これに先立ち記者会見した」調だ。後者は「天皇陛下は23日、82歳の誕生日を迎えられた」調だ。氏は天皇報道だけでなく皇室全体についても云える。と云っている。これは、朝日が1993年以降「言葉の民主化」の方針を打ち出し、皇室関係では敬語的表現の多用化を見直し「敬語の民主化」を提唱していることによるものだという。



氏はさらに付け加える。民主化とは制度に関わる概念であって「言葉」を民主化することはできない。言葉は時代につれて変わる。候文が口語文に変わったのは、封建制度とは関係ない。朝日は何か勘違いして力んでいる。と。毎日はこれに追随したのだろう。


翻って中日は、といえば東京では朝日より左寄りと云われるほどの「反原発」報道ぶりだ。「反権力」こそが報道の正義であり民主化だと云わんばかりだ。朝日、毎日に並ぶ日本の高級紙(クオリティーペーパー)たらんとしているゆえに皇室敬語も使わないのだろう。そんなに背伸びしなくても、偉大なる田舎、名古屋の新聞はそれなりの報道スタンスでええじゃないの。