たかが菜の花、されど菜の花


朝から上空の主役をすっかり雲に奪われてしまった天気だ。夕方前には降り出した。毎朝のウォーキングもついついご近所さんのぐち話に気をとられていると季節の移ろいを見逃してしまう。けさは、カミさんと二人だけだからその心配はない。しっかりと観察。




路傍にアヤメをみつけた。もう、そんな季節になったのだ。花の色がいい。自身の花の色が「アヤメ色」として一般的な色彩の表現に使われるほどだ。水辺に関係なく路傍にでも咲いているから、やがて咲き出すカキツバタハナショウブと間違えることはない。


季節の移ろいを感じさせるのは、ここにもあった。菜の花畑だ。2週間前には丘陵をモザイク模様にきれいに彩っていた。(上2枚目の写真)その菜の花畑のけさの姿が冒頭の写真だ。霧がかかったような景色に見える。花はまばらで枝みたいに見えるのが種子がこれから大きくなる鞘(さや)だ。(下左の写真)「寒の戻り」だなんて言っていた今月の初め。それがこのところは「夏日」だどうのこうだ。物言わぬ植物が季節と共に移ろうのも当たり前だ。




ところで、この菜の花っていう菜っ葉は、いまカキコをしている間に色々思いついたが、大した奴だ。「なばな」として葉っぱが食料になる。蜂蜜をつくる原料になる。「あぶらな」として種子から菜種油をつくる。それも、昔は灯火として今は食用油としてだ。花そのものが観賞用として観光資源にもなっている。


それも、日本だけではなく世界各国で栽培されている。ドイツ、フランスの田園地帯では見渡す限り地の果てまで続くかと思えるほどの菜の花畑は圧巻だ。   たかが菜の花 、されど菜の花。