儲けモン、バス旅行


気持ちよく晴れ上がった行楽日和。地域の老人クラブの日帰りバス旅行。花王豊橋工場の見学と豊川稲荷参拝。市のバスを使って39名が参加した。みんなでわいわいやりながら、非日常に接することに意義があることで、これといった目的があるわけでもないバス旅行だ。何かを掴んで帰れば儲けものだ。


豊橋の臨界工業地帯の一角にあるこの工場は花王の国内9工場の中でも一番新しい工場で平成9年から操業している。この工場では、我々に馴染みのあるニベアとかビオレなど40種の製品を製造している。連結売上1.4兆円の企業だ。




工場見学に先立ってホールでビデオによるレクチャーがあった。「おやっ」と思ったことがある。従業員数、花王120名、協力会社200〜300名。と映し出された。工場で働いている人は皆、案内の人と違うユニホーム姿なのだ。案内の方に尋ねた。花王の社員は案内の人と同じユニホーム。それ以外は皆協力会社の人とのこと。つまり、派遣社員なのだ。


ここに、今社会問題となっている「格差」をもたらす産業構造の一端を垣間見た思いだ。「何かを掴んで帰れば儲けもの」と思って朝バスに乗り込んだが、社会問題化している現場を目の当たりにし、その上スキンローションやらニベアのサンプル品までおみやげにいただいて、このバス旅行は儲けモンだった。